山というのは不思議なことが起こるといいますが、やはり本当に不思議で怖いのは「行動が理解不能な生身の人間」であると思います。

何をしているのか分からない、というおかしな光景を見たときのことをお話したいと思います。

実はコレは遭難体験とも言えるものですが、私が不覚にも2度道迷いで遭難したうちの一つです。

場所は上高地から程近い「焼岳」という山。

実は登山口にマイカーでアクセスでき、焼岳からは穂高へも縦走できるというありがたい山です。私はよく訓練登山として日帰りで登ったりします。

その日は天気も快晴で日差しも強い夏日和。順調に歩を進めていました。平日とあってか登山者は少なく、2組とすれ違っただけで登りはほぼ私のみでした。

焼岳の稜線が見える位置まで上り、火山特有のゴロゴロの岩場を進んでいました。

岩場なので岩に直接目印が書いてあったのですが、何を見間違えたか行ってはいけない目印の方向に進んでいたようです

岩場ばかりでこんなに急だったかな?と思う事もありましたが、日ごろの体力不足のせいだと思い、大きく北西にトラバースするような感じで進んでいました。

どうやらこれが間違い。気づいたときにはかなり急な岩場になっていて、両手をつきながら登る状態。岩場で下るのは危険と判断し、すぐそこに見えていたピークへ上がることに・・・

幸い見通しがよかったので地図とコンパス片手に位置を捕捉。大きくは外れていなかったのでルートを再確認できました。

少し疲れたし見晴らしもいいので休憩するかと腰を落ち着けた瞬間、何か異様なものが目に飛び込んできます。

山肌に登山者ではない姿格好をした人が何人もいて、何かしている・・・・

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何だろうと思ってとっさにハイマツに身を隠し、恐る恐る観察してみます。

よく見るとまるでお茶摘み?の女性のような服を着た人が7人。急斜面で腰をかがめるようにして必至に何か手を動かしています。ここは道を間違えた私が見ているようにルートからは外れた位置。普通にルートからは発見できない場所で何かしているのです。

初めは何か植物でも採取しているのかと思ったのですが、すでに森林限界を越えていたので生えているのはほとんどがハイマツ。仮に高山植物を探して採取しているにしては、動かす手が早すぎます。無数に実った果実を手当たり次第もぎ取るようなイメージでした。しばらく見ていましたが、同じ位置で全く動かず、手のみを必至に動かしてましたね。

遠めに見た限りでは男性か女性かも分からず、相手は7人なので静かに後ずさりして焼岳方面に退散しました。あのあたりには何か特殊な植物でも群生しているのでしょうか??

その植物を採っていたとしても、明らかに密漁行為ですね。しかもルート外の目立たない山肌なのでどういう人かは分かりませんが、遭難しかけたことがどうでもよくなるくらいおかしな集団でした。

一応まとめますと、岩ばかりのルートでは岩の目印ペンキが剥がれていたり、陰に隠れて見えにくい事もあるので目印の確認は慎重にしましょう。

あとは山で変なのを見つけたときには相手から目を離さないように、そっと退散しましょう。何をしてるのか分からないというのは結構怖いものですからね。