九死に一生を得た人の話をニュースで見ていると、飴とチョコで3日しのいだとか持ってきたお菓子を小分けして食べて助かったという話を聞くことがあります。

消耗した体力を補い、最後の力を振り絞るには食事は欠かすことができないです。登山ではできるだけ少ない荷物で山に行きたいですが、非常食は必ず持って生きたいものの一つ。いざというときに命をつなぐ生命線になるかもしれないからです。最低限行動できる体力をつけられる非常食について考えてみましょう。

基本的な考えは行動食と同じ

考え方は行動食と似通っていますので、まだ見ていない人は行動食選びも参考に。

行動食と管理人が考えを分けているのは1点のみ。

腹持ちが良いものを取り入れる!

という点です。

行動食は通常の食事の間のつなぎです。長時間歩くことで消費されるエネルギーや、汗で失われてしまうミネラル分を補い、空腹による疲労を低減することが目的です。

非常食は緊急時に普段の食事の代わりとなり、命をつなぐ為のもの。おやつ感覚よりも小量でお腹が膨れ、活動できる体力を養うものが理想です。お腹を満たすことで精神的にも落ち着きますし、体を休めることもできます。

具体的にどのようなものが適しているのかを見ていきましょう。

すぐに食べれるものと、簡単な調理で食べれるものを

非常食として思いつくのは、カロリーメイトなどに代表される固形の携帯食料ですね。カロリーメイトは私も必ず持っていきます。これらは封を開けてすぐに食べられる上に腹持ちがよく、かさばらないので非常食向きです。味は必ずしもおいしいとは言いがたいですが、最近では様々な味が売られるようになりましたので、一度買って食べてみるといいでしょう。地震などの防災用に備蓄しているものを参考にしてもいいかもしれません。栄養価の詰まったベストセラーともいえる食べ物なので、日帰り登山などではこれがあればいいと思います。

乾燥させたお米・アルファ米は非常食向き

腹持ちのよさということで縦走や数日かけていくような登山でおすすめしたいのが、アルファ米。「フリーズドライ」とも呼ばれていてこれはお米をいったん加熱調理したものを再び乾燥させてパックしたもので、水で戻して食べられるという優れものです。ボーイスカウト経験がある人は作ったことあるではないでしょうか?「干し飯」というやつですね。

調理器具を持っていかない登山や、ガス切れで火が起こせないときにもお湯無しで食べれるようになるのはありがたいもの。お米は腹持ちがよく、これを食べるだけでも空腹の不安を減らすことができます。日帰りではあまり持って行きませんが、1泊以上の登山では必ず携行しています。1つ100g程度(ホッカイロ2つ分)と重くないので二つ位がベストかな。

難点は、水で戻すときは1時間位・お湯でも15分くらいかけないと硬くて食べれません。このことから、通常の食料としてよりも非常食に向いている食材であると考えています。

自宅で作る干し飯

先ほど出た干し飯は自宅でも作れます。作り方は、炊いたご飯を水で洗ってヌメリを取り除きます。ヌメリがなくなったらざる等目の細かい容器に空けて天日で乾燥させます。乾燥してできたカリカリのお米を、ビンに入れて保管しておきます。登山にもっていくときはビンでは重いのでプラ容器に移し変えて持っていくといいでしょう。これは私が子供の頃に学んだことなので他にもいい方法があるかもしれません。少し手間はかかりますが、余って食べれないお米とかあれば作ってみるのもいいと思いますよ。

賞味期限切れに注意・・・

非常食でよくやらかしてしまうことは、賞味期限をオーバーしてしまうこと。通常のアルファ米の賞味期限は、平均して5年ほど。ついついザックに入れっぱなしにしたりして、予想外に日にちを過ぎていたということがあります。消費期限ではないので食べれないことはないと思うのですが、味が損なわれたものを食べるのも面白くありません。定期的に緊急バッグを見直し、期限が近いものは入れ替えて食べてしまうようにしましょう。

登山遭難と非常食のコラム

登山者は遭難したりすると大声で叫んでみたり、あちこち動き回ったり精神的に追い込まれて体力を消耗します。遭難時に若い人より体力面で劣る高齢の方が、何日も経ってから救出された話を聞いたことがありませんか?これは無駄に動き回らずにじっと耐えて小量の食料で意識をつなぎ、救援を待っていることで体力の消耗を防げたのが大きいといわれています。非常食といっても何日も凌げる量を持っていくのは現実的ではありませんので、緊急時どうにもならないときは、限りある非常食をうまく使う術も必要かもしれません。