季節によっては平地でもゲリラ豪雨などの大雨に遭遇することは多々ありますが、山の天候は変わりやすいため、登山をする際には十分な注意が必要です。足場の悪いところでは、視界を遮るほどの大雨は非常に危険です。事前に準備できることや、いざゲリラ豪雨に遭遇した場合の対処方法など、正確な知識を身に着けておきましょう。

ゲリラ豪雨ってそもそもなに?

storm over the lake Balaton

ゲリラ豪雨は気象用語ではないため、明確な定義がされていません。一般的には、半径数十キロメートルの狭い範囲に局所的に降る大雨のことを指す場合が多いです。

ゲリラ豪雨の特徴は、ゲリラという言葉にも表されている通り、事前の予測が難しいところにあります。ゲリラ豪雨を引き起こす雨雲は、30分~1時間程度の間にいきなり発生する傾向にあるため、雨雲レーダーなどで捉えることが難しく、気象庁なども注意報や警報の発令に手を焼いています。

登山中に大雨が降ったらどうする?

本来であれば、低気圧の発達が予測される場合や、大雨の可能性がある日の登山は避けるべきです。しかし、入山したときには晴れていても、何の前触れもなくゲリラ豪雨が襲ってきてしまった場合には、なによりも身の安全を確保することが第一です。

すぐ止むだろうという安易な考えを持たずに、一時登山を中断します。近くに山小屋やシェルターなどがある場合には、速やかに入り、雨に濡れないようにしましょう。

ゲリラ豪雨のさなかでは観天望気も役立たないため、しばらく様子を見て雨足が弱まるかを確認しながら行動開始のタイミングを計りましょう。

近くに川があったり、山の中腹部では急激な雨量で増水して、軽度な土砂崩れが起きることもあります。避難した場所の周囲の状況は常に確認し、必要であれば安全な場所へ移動することも考えていきましょう。

身を隠すものがない稜線上で天候が悪化した場合

開けた稜線上では、濡れた岩などで滑らないように注意するとともに、浮石などが崩れやすくなっているため足場の選定には十分注意します。ペースを落としてでも、安全を確認しながら歩を進めます。

ゲリラ豪雨で一気に低気圧が発達すると、雨のみではなく強風・突風の危険性も増します。風にあおられて滑落しないよう、足場が確保できる場所で一旦停止して様子を見るか、風に備えて両手をフリーにしておきましょう。

下山ルートの変更も

雨が降った後の山道は非常にぬかるんでいるため、当初予定していた下山ルートよりもなだらかで安全なルートを検討するようにしましょう。

川は急激な増水が見込まれるため、ルート上に川を横断する道がないか、川に沿って移動するルートではないかを確認しておきます。

ただし、あくまでも下山ルートの変更は正規の決められたルート内で選択するようにしてください。下山ルートとして規定されていないルートを独自の判断で探して下山するのは非常に危険です。

土砂災害などの危険もあるため、人が少ないマイナールートを使うのも避けましょう。急な雨で、整備されていない地盤が柔らかくなりやすいです。

雷にも注意が必要

Huge lightning storm over Rocky Mountains Morrison Colorado

ゲリラ豪雨に遭遇した場合に他にも注意しなければならないのが、落雷を伴う場合があることです。山への落雷の危険性も高いですので、雷が鳴っている場合には大雨同様、すみやかに山小屋やシェルターに避難しましょう。

山小屋などが近くにない場合は、高いもののそばに身を隠します。但し、樹木などの陰に避難する場合は、数メートル距離を置いた範囲内にいることが重要です。また、雷は午後に発生する可能性が高いので、天候が不安定な場合には夕方までに行動を終え、午後の時間帯は注意するようにしましょう。

慣れているからといって安易に考えない

普段、登山になれている人でも、天候の変化によって大けがなどにつながるケースは多くあります。ここで取り上げたように、登山をする場合には事前にしっかりとした対処方法を知っておきたいですね。