「登山は健康に良い!」は本当なのか?経験者として思うところ

健康のために登山を推奨している文章を多くの媒体で見かけます。

権威ある医師や、健康のアドバイザーも登山は良いと口をそろえて言いますが、どうも言葉足らずな感じがしてしまいます。

登山は健康のために効果的という話について、個人的に思うところをかいてみました。

登山が健康にいいとされている一般論

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どうして登山が健康にいいとされているのかというと、まず、足を使った山登りが体力をつけることになるからです。そして、山の上のおいしい空気を吸うことによって、心も体も気持ちよくなることができます。

体を動かし、豊かな自然を眺めながら山頂を目指す行為にはストレス解消も含まれると言われています。正しい方法で行う登山は健康のためになり、達成感や充実感を得ることができる趣味です。

登山を基準とした健康を意識した生活こそ重要

ここで私が考えるに、登山それだけを論ずるのではなく、登山をする人を取り巻く環境の変化を意識しなければ本来の健康とは言えない。登山を基準とした日々の生活全般の見直しこそが健康につながると思います。

いかに山登りは健康と言っても、せいぜい週に1回か、月に1回山に行くという人がほとんどです。その時だけ体を動かしても意味はなく、無理な負荷をかけて傷めてしまう可能性が高いでしょう。

登山を快適にするために、日々の食事に気を使ったり、毎日ジョギングをして心肺を強くしようと行動したりと、登山に向けて日々の生活を見直すからこそ健康になれるのです。

私の先輩は、登山を趣味とするためにタバコをやめていました。他にも登山の体力を作るために、自転車通勤を始めたという人もいます。このように人の意識を変えるだけの魅力があるからこそ、山は、登山は健康にとっても素晴らしいものであると思うのです。

注意!正しい登山を心がけよう

登山だから体にいいというものではなく、間違った方法で登山に挑戦してしまうと、体に悪い影響を与えてしまう恐れがあります。

山という場所はハイキングとは異なり、ゴツゴツした岩場や、刻々と変わる天気の中で自然と向き合うスポーツです。そのため時には大きなけがを負ったり、体調を崩して登山が嫌になってしまう人も少なくありません。

山の歩き方ひとつをとっても、呼吸の仕方一つをとっても、自己流ではなくまずは詳しい人に教えてもらう機会は一度は持ってほしいです。

グッズの選び方の間違いによっても、自分に合ったグッズを用意しなければ、登山中に余計な負担をかけてしまいます。

特に、登山シューズのサイズを間違えると靴ずれを起こし、歩けなくなるほど困難な状況に陥ってしまうでしょう。また、荷物を多く持っていくなどのミスも初心者にはありがちですので注意しましょう。

初心者のうちは身の丈にあった山に登ろう

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何事にも段階というものがあり、登山にもその法則はあてはまります。いきなり高い山や険しい山に挑もうとしても、達成は難しいことでしょう。

体力やノウハウが身についていないだけではなく、地上よりも薄い山の空気になじめずに高山病にかかる可能性も高くなります。急いで難易度の高い山に登ろうとするのは控えたほうがいいでしょう。

一人で計画せずに経験者のアドバイスを聞こう

登山は多くの楽しみを与えてくれる趣味ですが、しっかりとした準備をしないと危険を伴います。

そこで、最初のうちは経験者のアドバイスを聞き、グループでの登山をおすすめします。登山というよりも散策やハイキングというレベルからチャレンジしてみても、十分に自然の楽しさは味わえます。

正しく経験を積めば登山で得られるものは大きい

とはいっても、経験の積み重ね方を間違えなければ、登山から得られるものは大きいはずです。全身運動である登山はダイエットにもなりますし、心肺機能を高め、疲れにくい体をつくってくれます。

何より、日常生活では味わえない光景を団体で目指すという過程に身をおくことで、心が潤うことでしょう。登山と真剣に、かつ安全に向き合って健康に役立ててください。