高山病を悪化させてしまう登山で、山小屋でやりがちなNG行動とは?

Altitude Sickness (Anoxia)

登山者の多くを悩ます高山病。高山病になりやすい行動と、なりにくい方法知ってましたか?

高山等の酸素濃度が薄い場所に行くと、血中酸素濃度が薄くなってしまいます。

肺の酸素供給能力が適応できないと、脳や各器官に送られる酸素が不足してしまい、頭痛・めまい・吐き気・手足のむくみ・しびれなどを引き起こします。これが高山病の主な原因と症状。

登山初心者が多くかかり、特に富士山ではもともと火山で植物が少なく酸素濃度が薄いうえに、いきなり高所へいくものですから多くの人がリタイアする原因にもなっています。

酸素ボンベや携帯酸素などで症状を緩和できますが、すぐに完全回復はしません。

さらに何気なくしている行動が高山病悪化を招いたりするのと、高山病にかかりにくくなる行動というのも存在しますのでご紹介します。

高山病を悪化させる登山中の行動

高山病は標高が高い、3000メートル級の山に登った時に起こりやすいです。

中でも多くの人は、高山病は登山中よりも、小屋に泊まった翌日にかかることが多いという経験をしています。

あなたは小屋に着きました。

目的地に無事たどり着いた安堵感と、今までの疲れで一気に眠気に襲われたりすることはありませんか?

実は高山病悪化の最大の要因は、「小屋についてすぐに寝てしまうこと」です!!

人間は眠りにつくと呼吸が浅くなり自発的に深く息をすることはできません。いびきをかいたり、無呼吸症候群なども睡眠時しか起きないですよね。

高所について体が慣れていないうちに、眠りについてしまうと体内の酸素濃度は一気に低下します。起きたときには頭がくらくら痛いし、足もむくんで思うように動けない・・・というときはこれが高山病の症状です。

経験があり体が適応できていればこの心配は少ないですが、高山に慣れていない人や体質によっては慢性的に悩まされることもあります。お酒飲んで直ぐに寝てしまったりするのもよくないのでやめましょうね。

高山病を改善・悪化させないための行動

では高山病を悪化させないために取るとよい行動はあるのでしょうか?

もちろん呼吸に関わることですので、深呼吸というのはいいですが、ずーーーーっと深呼吸ばかりもしてられませんよね。

良い行動は、「おしゃべりすること」なんです!!

おしゃべりすると何となく呼吸に負担をかけているようですが、じつは意識しなくても深く息を吸い込んでいることが分かっています。

お友達や小屋の人と親睦を深めるなどして、おしゃべりしながら体を適応させるとともに気分を落ち着かせましょう!

また、登山中は歌を唄うとよいとされています。

もちろん叫ぶような大声で歌うのは確実に息苦しくなるので、落ち着いて唄える歌謡曲などを口ずさむといいでしょう。

歌もしゃべるのと同じ原理で、深く息を吸いますので肺に入る空気は多くなります。

高山病になりにくく、登山で疲れない呼吸法

もし高山病でお悩みの方は、疲れても直ぐに寝ないで体を慣らすことを心掛けてください。

富士登山などはご来光が目的なので、スケジュールによっては途中で仮眠を取らざるをえませんよね。

これで一気に脱落者がでてしまうんです。スケジュールに余裕がなければ標高が低いうちから酸素を補うなどして対策すればある程度は改善できます。

酷くなってから酸素をいれまくっても、即効性はありませんのでご注意を!!