登山用タイツの選び方!タイプが違う2種類の効果・機能の違いを知る

快適で疲れない登山を実現する為の機能装備「登山用タイツ」。

足首までしっかりと覆ってくれるものから、膝までのハーフタイプもあるのでスパッツと呼ぶ人もいます。

様々な種類がある登山用のタイツがもたらす効果と役割を知り、快適な登山に役立てましょう。

登山用タイツ・スパッツには2つのタイプが存在し、それぞれ役割が違うので自分に合ったタイツを選ぶようにしましょう。試着するのが難しいアイテムなので、間違いの無いように情報収集します。

今回は登山で定番となっている代表的なモデルをピックアップし、初めて登山タイツを選ぶときにおすすめどんなものがいいのか?という視点でまとめてみます。

長距離縦走登山で役立つサポートタイツ

★運動パフォーマンスを高めるサポートタイツ

筋肉に圧力をかけてブレを抑制し運動のパフォーマンスを向上させたり、ひざや腰といった関節を保護して怪我を防止する効果を持つのがサポート系タイツと呼ばれるもの。履き心地が良く、間接部分や筋肉のラインをしっかり包み込んでくれるような感覚がある。履くと下半身ががっちりと安定する。

全体的に適度な圧力が加わるのも特徴で、適度に血流を促進して筋肉の疲労を防ぎ、長時間の登山でも高い運動性能を持続させてくれます。

想像以上の締め付けに初めは驚くかも

独自のサポート部分を設けているものが多く、実際履いてみると思いのほか窮屈で締め付けが強いとびっくりします。サイズがあっていないのではないか?と思うくらい。

普通のタイツと違い、しっかりと締め付けて固定することで筋肉の不要な動きを抑制し、軽快な足運びを可能とするものですので勘違いの無いようにしましょう。

登山をストイックに安定的なパフォーマンスでサクサク登りたいという人が好んで履いている登山タイツです。

サポート系登山タイツのおすすめ一覧

CW-X レボリューション モンベル サポーテックタイツ
CW-X
サポートラインの縫い目が無くて履き心地が良いことで人気のあるモデル。ひざの関節のサポートがしっかりしていてサポート力に秀でている。ふともも部分のサポートに特化したカーフというモデルもある。
▲CW-Xの売れ筋一覧をチェック
monbelltaitu
ご存知モンベルのサポートタイツ。生地が厚手で部分的に縫い方を変えることで関節周りのサポート力を高めている。前面にジッパーがついているので脱ぎ着しやすくなっている。登山用として優れた吸水速乾性能が魅力。
▲モンベルのタイツの売れ筋一覧
サロモン エクゾ 4DMウルトラライト

salomonexo
蜂の巣のようなハニカム形状の模様をした個性派モデル。この形状はふとももの筋肉をしっかりサポートし、軽快な足運びを可能にしてくれる。
▲サロモンサポートタイツ
4DM
名前の通りの軽量なモデルで、負担が少ない。ひざの裏側にはメッシュ生地が使われており通気性が高い。夏の登山や運動量の高いトレイルランニングに最適なモデル。
▲4DM サポートタイツ
C3fit エレメントロングタイツ ミズノ バイオフレーム
c3fitsupport
ウエスト部のボタンやファスナーの採用で、ズボン感覚で軽快に着用できる。サポート感は高く、ひざや腰周りの間接の動きをスムーズにサポートしてくれる。
▲C3fit サポートタイツ
mizunosupport
スポーツブランドミズノのサポートタイツ。筋肉の動きに沿うように配置されたウレタンのラインにより下半身の安定感は一番。関節周りの筋肉をしっかりサポートしてくれる。
▲ミズノサポートタイツ

血流を促進し疲労を減らすコンプレッションタイツ

★血流を改善し、疲れやむくみを改善するコンプレッションタイツ

リンパや血液の流れを意識して、部分ごとに着圧を変える効果をもつコンプレッション系と呼ばれるスポーツタイツ。

サポートタイプと違うのは、足首の辺りから徐々に圧力が弱くなっていき、良く動く部分の血流を促進。ふくらはぎが血液を送るポンプ効果を高め、疲れにくい登山をサポートしてくれます。

足というのは「第2の心臓」といわれるほど、効果的に動かすことで血流を促進してくれる重要な部位。血流をコントロールして疲れを軽減するという意味では、テーピングテープと同じような医学的効果が期待できる登山タイツといえます。

日常生活でも「むくみ」や疲れ防止に役立つ

このタイプは用途は登山に限らず、普段の運動はもちろん旅行などで歩く際の疲労を軽減してくれる。日常の生活のお供にも利用価値の高いタイプで、事務仕事など座った作業が多い人、むくみの気になる女性が普段履きとしてもよく使っているというオンオフ使える優れものです。

私自身も使っているのはこのコンプレッションタイプの登山タイツ。先述のサポートタイプと比べるとマイルドな締め付けで、足を動かすたびにしっくりと馴染んできます。太ももまでがっちりというよりは、ひざ下の動きが軽快に感じる印象ですね。

普段疲れやすいという人や、足がむくみやすい人、山から降りた翌日が仕事で疲れを残したくないという人がまず使ってみるべき登山タイツのタイプです。

コンプレッション系登山タイツのおすすめ一覧

ワコール CW-X スタイルフリー C3fit パフォーマンスロングタイツ
cw-xcomp
名前の通り登山に限定せず、移動の多い旅行や普段使いにもおすすめの一着。伸縮性に優れていて、足の動きに追従する感覚が秀逸。価格も手ごろ¥6300円で、男性用は前開きのモデルになっているところも嬉しい。
▲CW-Xコンプレッションタイツ
c3fitcomp
医療分野での血行促進効果に定評のあるC3fitのパフォーマンスタイツ。適度な着圧で足全体の血行を促し、リカバリー効果が高い。下山後のリカバリーとして使用しても良いモデル。
▲C3fit コンプレッションタイツ
スキンス A400 フォックスファイヤー 魅せタイスタンダード
sukins
人間工学と膨大なデータを基に開発されたコンプレッションタイツ。フィット感の評価は最高で、運動中に最適な圧力を加えてくれるパフォーマンスアップに最適な一着。やや値段は張るが、それに見合った効果を期待できる。
▲スキンズコンプレッションタイツ
foxfire
低価格なおしゃれタイツと思うなかれ、意外な高性能で登山でも使える。吸湿速乾性能にも優れ、疲労軽減効果のあるコンプレッションタイツ。普段も使いたいという人にはおすすめのモデル。
▲フォックスファイヤータイツ

このようにそれぞれ着た時の足にかかる負荷と、目的とした効果に違いがあるのでどちらのタイプのタイツなのかを確認する必要がありますね。

コンプレッション系では、着圧がヘクトパスカルで表記されているので製品の表記を確認しましょう。

登山タイツの疑問Q&A

Q:登山用のタイツって汗で蒸れたりしない?

A:登山タイツは大量の汗をかくことを想定して作られており、即乾性能が高くなっています。汗を吸着してすぐに発散してくれるため、夏の登山でも問題を感じたことはありません。

ただ、股間の部分はどうしても熱がこもりやすいので、デリケートゾーンがかゆくなる人はいます。休息のときに軽く換気してあげるなど、気になる人はアンダーウェアもスポーツ用の蒸れにくい素材を履くようにしましょう。

Q:登山タイツは洗濯はしても大丈夫?

A:登山タイツは洗濯機で問題なく洗えます。特に洗って縮んで使えなくなるようなことは無く、繰り返し何度も使えるものです。黒い色のタイツは使い始めや、長期間放置して経年劣化してくると色落ちなどする場合もあります。

Q:今ほとんどの人が履いてるけど絶対履かないとダメ?

A:登山ブームとともにより快適な登山を求める人の間でスポーツタイツはブームになっています。でも10年前ははいてる人は少数派でしたし、今でも履かずに登ってる人はいます。履かないと登れないというものではなく、自身のパフォーマンスや快適性に投資をするものであると考えておけば大丈夫です。

登山タイツは筋肉や血流に働きかけるだけでなく、尖った草木や岩肌から肌を守る効果もあります足を伝って攻撃してくる「ヤマヒル」や「マダニ」などの害虫からも身を守る効果もあり、藪などをかき分けて進む登山道などでも頼もしい防護効果を発揮します。

必ず履かないと山に登れないというものではありませんが、1着持っておくと身体機能の改善と肌を守る安全の効果を得ることができます。履いてると履いてないではやっぱり実感できる違いがありますので、物は試しで、気になったら一度低めの山でテストしてみてはいかがでしょう。