登山で体の負担を減らし怪我を防いでくれるトレッキングポール。
初めは懐疑的だった私も、使い始めてからものすごく楽に登れるようになりました。今では手放せない登山グッズの一つです。
快適登山の為のおススメ登山グッズ、トレッキングポールの選び方について紹介します。
目次
トレッキングポールの役割と種類の違い
まずはトレッキングポールに期待できる効果は以下のようなものがあります。
- 登山中の体のバランスをとる
- 脚力を補助し、下山時に足にかかる負担を分散させる
- 登るときの推進力を補助し疲労を減らす
腰痛をへらしたり、特に下山時の膝にかかる加重を腕にも分散できるので足への負担を減らすのに優れた性能を発揮します。
価格は¥5000円から¥20000円近くするものまで様々あります。
カーボン素材を使って丈夫さと軽さを両立しており、ばねを内蔵して伸縮自在でコンパクトに収納できるようになっているのが特徴。
登るときには腰の辺りで握れるようやや短く調整し、下りではお腹から胸の辺りで握れるよう長めにして使います。
岩場では邪魔になりますので、ザックの中に収納する必要があります。登山で有効活用するならば収納性に優れた専用品にかなうものはありません。
種類が非常に様々あるので、選ぶ際のポイントを順にみていきましょう。
グリップ(握るところ)の形状に違いがある I字型かT字型か
トレッキングポールを選ぶ際には、まず気にしてほしいのが握る部分の形状の違いです。
使い勝手に最も関わってくる重要な部分に、グリップの違いあがります。
I字型のグリップ
スタンダードなタイプでいくと、I字型と呼ばれるグリップ形状。現在のトレッキングポールの主流となっています。
このタイプではダブルで使われることが多く、登りの際の推進力が得られやすいのが特徴。
ポールの軸の部分を直接握る形になるので、バランスをとるのにも向いています。
欠点としては力が入りやすい為、慣れない内はつい力んでしまって腕の疲労を招くこともあります。
T字タイプのグリップ
T字タイプは少ない握力でもしっかりと握ることができるのが特徴。
シングルで使うことが多く、下りでの体重のかけやすさはI字型よりも優れます。
年配の方が日常で使う杖の形状に似ている為か、若い世代よりも年配の方の使用が多く見られます。
シングル(1本だけ)かダブル(両手で使う)か?
I字型、T字型どちらを使うにしても、シングルで使うかダブルで両手で使うかどちらがいいかという疑問も浮かびます。
シングルで使う場合には片手がフリーになるので写真を撮ったりするときには便利ですが、片方の手首に力が集中するので「グキッ」とやってしまうことあります。
ダブルはバランス感覚に優れるうえ、登りの推進力を得るには最適ですので体力に自信が無い方はダブルを選んでおけばいいでしょう。
先ほどT字型はシングルで使う人が多いと書きましたが、1本売りのタイプを2本買ってダブルで使っているという人もいますので好みに合わせて使い分けるといいでしょう。
トレッキングポールの素材の違いによるメリットデメリット
トレッキングポールは2つの素材が主に使われます。
カーボン素材とアルミ素材のどちらで作られているかで、値段と特性が変わってきます
カーボンは軽いが高価で破損には注意が必要
カーボン素材は非常に軽量で丈夫な為、現在の主流です。アルミよりもやや値段は高めである傾向にあります。
いいところばかりが目に付きますが、デメリットもあります。カーボンは炭素の繊維をあわせて作られます。その繊維に沿って傷がついたりすると、裂けやすいという弱点を持ちます。わずかな傷から一気に破損に繋がる可能性があるので、岩にぶつけたり踏みつけたりしないように取り扱う必要があります。
アルミは安くて丈夫だがやや持ち重りする
アルミ素材はカーボンに比べると安価な上に強度は高いです。多少の傷がついてもそこから破損に繋がる可能性が低く、強度で選ぶならアルミでしょう。より強度を増したアルミ合金である、ジュラルミン製のトレッキングポールも出ています。
カーボンよりもやや重いですが、踏みつけても多少の岩場での損傷も気にせず使える耐久性の高さは魅力的です。
ポールの収納性と収納方法の違いとは?
最後に選ぶのは、収納性と収納方法の違いです。
トレッキングポールを短く収納する際の継ぎ目が3段あるか4段あるかという違いがあります。
耐久性で選ぶなら3段式
わずかな違いに見えますが、選ぶ基準としては3段のほうが強度・耐久性が高いので長期の縦走向き。
できるだけ結合部が少ないほうが1本のポールとして強度が高くなります。重い荷物を背負っていて不意に体重をかけたときは連結部に負担がかかったりずれたりしてしまうことを防ぎます。
ポールを毎回使うという場合も、長年の使用で曲がったりすることがあるので、馴染んだポールをずっと使いたい場合にも3段式を使っていくと良いでしょう。
4段式は低山の登山でさっと使い向き
4段はコンパクトに収納できるので電車などで荷物を小さくまとめたい低山の山行に向いていると思います。
電車とかの移動では混雑時に他の人に当たらないように、ザックからポールが飛び出すのはできる限り避けたいものだからです。
さらに軽く登りたいときにポールまでは使わないつもりでも、1本ザックに入れておくだけでも怪我したときのサポートなど役立つ場面もあります。こうした場合は収納性に優れたタイプのメリットがありますね。
トレッキングポールの「収納方法」の違い
収納方法にも大きく分けて違いがあって、
- スクリュー式といってポールをねじのように回して調整・固定するタイプ
- レバーでワンタッチ調整でき、長さの調整がしやすい初心者向けのタイプ
- インナーケーブルといってテントのポールのように継ぎ刺しで使うタイプ(長さの調整はできない)
- ポールに空いた穴にピンを刺して固定するラチェットタイプ(自分に合った長さに調整できるか事前確認が必要)
大別するとこのように4種類の使い方があります。
最初はスクリュー式やレバー式が調整しやすいので、どんな体格の人にも使いやすいでしょう。まずは調整の幅が大きいものを選んでおけば間違いないでしょう。
調整ができないインナーケーブルや限定されたラチェット式は、とにかく軽量化を重視したもの。スクリューやレバーに比べて半分以下という軽さを実現しています。調整ができないだけに、長さに種類が用意されているものが多く、男性用と女性用で分かれていたりしますのでよく見て買いましょう。
ちなみに管理人の愛用は、DABADA ダバダのテクニカルポール
アマゾンなんかでも非常に値落ちしていて、トレッキングポールの入門には最適ではないでしょうか。非常に人気があって使いやすいトレッキングポールです。
※現在は少しレベルアップして”レキ”の に買い替えました。
トレッキングポールの人気メーカー・アイテム一覧
山で目ざとくチェックした中で所有率の高いものや、ネットで売れている人気の高いものをチェックしてみました。
レキ | シナノ |
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![]() レキはトレッキングポールの専門ブランドとして信頼の高いメーカーです。エルゴングリップというオリジナルグリップを採用し、握りやすさと軽量化を両立した優れたポールが多いのが特徴 ★初心者向けはSPDサーモライトAS ★軽さをとるならマイクロスティック ▲レキの売れ筋一覧はこちらでチェック |
![]() シナノは国産メーカーということで人気のあるトレッキングポール。スピードトレッキング用の軽量なポールに定評がある。 ★フォールダーカーボン ★FASTドロップス ▲シナノの売れ筋一覧はこちらでチェック |
モンベル | ブラックダイヤモンド |
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![]() ご存知モンベルのトレッキングポール。1本単位で売られているものが多く、ダブルで使いたい人は2本購入します。 ★アルパインポールアンチショック ★Tグリップアンチショック ▲モンベルのポール売れ筋一覧はこちらチェック |
![]() 種類が豊富で、ペアで1万円切る価格帯のポールも販売されている。 ★トレイルコンパクト ★ディスタンスFL ▲ブラックダイヤモンドの売れ筋一覧 |
マジックマウンテン | エバニュー |
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![]() 日本人向けに調整されたシャフトの形状や、グリップの太さで握りやすい。 ★ソロトレック ★クワトロショート ▲マジックマウンテンの売れ筋一覧をチェック |
![]() 目立つデザインのオーロラクロームストックなど、個性的なストックが目立つ。 ★オーロラクロームストック ★ウエイトレスストック ▲エバニューの売れ筋一覧はこちら |
コーラ | バックスポット |
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![]() スマートロックシステムという方式をとっており、レバーがシャフトに平行して操作できる。スマートなトレッキングポール。 ★アドベンチャーツアー ★アドベンチャーフォーワン ▲コーラの売れ筋一覧チェック |
![]() 低価格な初心者向けのポールセットが人気を博している。私が持っているDBADAと合わせてチェックしておきたいトレッキングポール ★トレッキングポール ★カーボントレッキングポール ▲バックスポットの売れ筋一覧をチェック |