夏山は1000m級の山と、3000m級の山では大きく服装が異なります。
日本アルプスや富士山では、8月でもみぞれが降ったり万年雪があるところもあります。
天気の急変で寒くなり、体力を奪われない為にも防寒着は必ず持っていくようにしましょう。
夏山で寒い思いをするときは決まって寒い強風によるもの。風による体感温度の違いは、高山になるほど顕著です。山の知識として、標高が1000メートル上がるごとに気温は6℃下がります。さらに風速が毎秒1メートル増すごとに、体感温度は1℃下がります。登山では汗をかくので、風にさらされると気化熱で熱を奪われて急速に体温が下がるので、まずは防風性能を意識したものを選ぶようにします。
防寒着といってもあまりにぼこぼこでかさばるようなものは、湿気も吸いますしかさばって重量増にもなるのでおすすめできません。
登山用として軽くて薄手でも、防風機能の高いものを選べばOKです。
防寒着にかけるお金が無いという人は、カッパも防風性能は高いのでウインドブレーカーとしての機能だけならカッパを代用してもいいでしょう。それでも寒いときにはカッパには保温性能はあまりありませんので、防風対策をした上でセーターやフリース素材などを下に着込むと暖かい環境を作れます。
避けたいのは綿でできたトレーナーなどの分厚い生地のもの。とても温かそうに見えますが、汗や水分を吸ったときに一気に重くなり、水分の発散性能が悪いのです。登山向きではありませんので、素材には気を使いましょう。
登山では級に風が強まるときもあれば、風裏に入るととたんに熱くなって汗をかくこともあります。
こまめなウェアの脱ぎ着をすることで体温を調整していくことが大切ですので、寒いときには着る・日が差して熱くなってきたら必要以上に汗をかかないように脱ぐようにしましょう。
団体行動をしていると難しいという場面もありますが、自分の体調が悪くなる前にリーダーに言うようにしましょう。