山の夜は寒い・・・夏でも油断すれば風邪を引く

中学生のとき、学校で集団登山で初めて本格的な登山を経験しました。

全く登山というものに知識も興味もなかったのですが、登り始めて数時間、這い松の広がる視界が広がる地点まで登ったときの、360度の風景は忘れられません。

山頂についてから、山小屋に宿泊しました。学校登山でしたので、服装はジャージ。夏山とはいっても、山の気温は低いと聞いていたので、学校で指導のあった程度には寒さ対策をして登山していました。といっても、ジャージの下にTシャツを着ている程度だったと思います。

夕食を食べ、終身時間になると、小さな山小屋にザーッと布団が敷き詰められ、男女の別はかろうじてありましたが、布団一人一枚という決まりもないまま、次々に横になるといういわゆる「雑魚寝」すたいるで一晩を過ごしました。

朝になると、さすがに寒さを感じて目が覚めました。
ご来光を見るため、外に出ましたが、とても寒く、カッパを羽織りました。それでも寒くて、震えながら太陽の昇るのを見ました。

山小屋に戻って朝食を食べていても寒さは変わりませんでした。

下山のため歩き始めると、今度は汗を大量にかくほど暑くなりました。そして、クラクラし始めました。高山病で体調を崩す友人もいましたので、「きっと高山病っぽいのかな」ぐらいに思いながら、フラフラする足取りでなんとか下山しました。

学校に着くと、迎えに来ていた母親から「あんた、顔が真っ赤だけど大丈夫?」と言われ、家に帰って熱を測ると、高熱が出ていました。
どうやら、山小屋での就寝中、寒さで風邪をひいてしまっていたようでした。

掛け布団は、一応一人一枚ずつ用意されていましたが、あちこちで隣の人に奪われ自分の布団がなくなる事態が起きていたこともあり、どうやら私もその中で布団を持っていかれ、結果、風邪をひいたのでした。
事前に「夏とはいえ寒い」と言われていたのに、それほどの装備をしていかなかった結果だと思います。夏とはいえ、山の気候をなめてはいけない。そのとき初めてそう感じました。