山小屋での休憩の際に盗難が増えている?盗難被害を防ぐ対策

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山という環境であっても、人がいる限り盗難が起きないとは限らない。世知辛い世の中になったものです。

実際に山小屋での休憩の際に盗難被害に遭うことは珍しい話ではありません。山小屋においては盗難などのトラブル防止を告知するなどしていますが、毎年のように被害が起きてしまっているのが現状です。

山という環境が影響している可能性を否めません。通常、街中で何らかの犯行が発生すればすぐに警察が到着して捜査に入ります。しかし、山の場合は盗難が発覚しても警察はすぐに駆けつけることができません。防犯カメラも無い場合がほとんどですし、警察官がその場に居合わせなければ現行犯で捕まえることもできません。無法地帯という訳でもないですが、危うい場所であるという認識は必要です。

登山ザックは放置しがち

山小屋での休憩中に盗難が発生しやすいのは、登山リュックが基本的に放置されるからです。パッキングの性質上、貴重品を入れる場所や、小物が入っている場所が特定されやすいのもあります。

登山リュックは様々な荷物が入っており重いですし、長いので休憩時は持ち歩きたくないものです。恐らく盗難に遭うことはないだろうという持ち主の慢心と、そんな隙を探している人間が重なり合った時に盗難被害が発生します。

登山リュックを置いてどこかへ出掛ける時は必ず一人見張り役をつけておくか、カバーなどをして少しでも面倒な環境を作っておくと盗難被害に遭うことを防げます。

貴重品だけは別で持ち歩く

登山リュックの中には財布など是が非でも盗まれたくないものと、水筒など盗まれても構わないものが混在しています。精神的ダメージが大きくなるのは財布などが盗まれた時なので、そのような貴重品だけは小さなバッグに入れて持参することが大切です。

もしくは、リュックにワイヤー式の鍵をかけると物を持ち出すのに時間がかかるので犯行を諦める場合があります。リュックにネットを被せるなど簡単な措置でも盗難を抑止する効果があるので良いです。

重すぎても荷物になるので、小さめの軽いものでも十分な盗難抑止力を発揮できます。

離れないからと言っても安心できない

山小屋での盗難は、目を離した隙にやられてしまうと思いがちですが、決してそうではありません。もちろん多いのは不在時の盗難ですが、仮眠中も隙があるので注意が必要です。

仮眠中、隣にリュックがあっても物音をたてずに開けられたら気づけないですし、疲労によって深い眠りに入っている場合は少しの物音でも起きない場合があります。なので、リュックそのものを枕にしてしまうなどの対策をすれば中から物を盗まれることはありません。

山という環境と、気軽に持ち歩けない登山リュックなど様々な要因が重なって盗難被害が発生します。犯人は、最初から盗難目的で山を登る場合もありますし、隙を見つけてつい犯行に及んでしまったという両ケースがあります。

あまり疑心暗鬼になっても登山を楽しめませんが、最低限の防犯意識は持って行動してください。登山は常に自然環境の急変や野生動物に気を付けなければいけませんが、同時に人による盗難にも注意する必要があります。